2008年4月1日火曜日

2008年度「愛とセクシュアリティ」

文学部総合教育科目「愛とセクシュアリティ」

コーディネーター:
宮坂敬造(教授: 人間科学)Web
巽 孝之(教授: 米文学)Web
宇沢美子(教授: 米文学)
岡原正幸(准教授: 社会学)Web

■講義要綱
現代において、セクシュアリティは複雑な問題をはらんでいます。近年、代理母による出産などをめぐる法整備問題、性同一性障害、性転換手術の是非、異性装をめぐる諸問題がニュースや新聞で報道されるようになり、セクシュアリティはより身近な概念になってきました。しかしながら、同時に、性的マイノリティと呼ばれる人々に対する差別も浮かび上がってくる危険もはらんでいます。本講座では、セクシュアリティを多角的・多面的に理解することを目的とし、性的嗜好性や生殖の問題のみならず、心理的な側面、家族問題、年齢問題などを学生のみなさんと一緒に考えていきます。さまざまな分野の専門家を塾内外から講師としてお招きするオムニバス形式の授業を通じて、セクシュアリティの問題を総合的に考察していきます。


■講義日程
「愛とセクシュアリティⅠ」
04/08 コーディネーター全員によるガイダンス
04/16 岡原正幸(コーディネーター)
「愛とセクシュアリティ、感情社会学からの示唆」参考文献
04/22 小潟昭夫(慶應義塾大学経済学部教授)web
「結婚、不義密通そして愛〜ユゴー・サンド・ドビュッシー」参考文献
04/29 昭和の日
05/06 振り替え休日
05/13 Sarah Arneson(ボストン大学声楽科学科長・准教授)、George Kern(モーツアルテウム音楽院ピアノ科教授)
「Love and Sexuality in Late 19th/Early 20th Century Music: In the Shadow of Tristan」
05/20 斎藤慶典(慶應義塾大学文学部教授)
「愛の不可能性、あるいは倫理」参考文献
05/27 黒岩比佐子(ノンフィクションライター)web
「村井弦斎の『女道楽』〜<蓄妾>をめぐって」
06/03 笙野頼子(作家)
「感情の本質、唯一絶対の他者」参考文献
06/10 中島陽子(元慶應義塾大学文学部教授)
「性の分化−なぜ性があるのか・性の決定−どのようにして男/女になるのか」参考文献
06/17 高宮利行(慶應義塾大学文学部教授)web
「テニソンの「シャルロットの女」(1842)
—ヴィクトリア朝のセクシュアリティ」参考文献
06/24 ウィリアム・ガードナー(慶應義塾大学文学部訪問教授)web
「「ヴァーチャル・ミラー」を通り抜けて
〜今敏のアニメにおける主体性とセクシュアリティ」参考文献
07/01 倉本智明(東京大学大学院経済学研究科特任講師)web
「性的弱者論のディレンマ」参考文献
07/08 イトー・ターリ(パフォーマンス・アーティスト/フェミニスト)web
「パフォーマンスをするということ、そしてセクシュアリティ」 参考文献
※NHK出演情報はこちらです
07/15 西川理恵子(慶應義塾大学法学部教授) 
「裸足の伯爵夫人の法律学」参考文献

「愛とセクシュアリティⅡ」
09/30 福島富士男(首都大学東京基礎教育センター人文科学研究科文化関係論専攻教授)    「ゴーディマ『バーガーの娘』再読―政治とセクシュアリティ」推薦図書
10/07 新島進(慶應義塾大学経済学部准教授)
「独身者の性、その機械と芸術」推薦図書
10/14 大野綾子(NPO男女共同参画みなと)
「社会問題としてのドメスティック・バイオレンス」推薦図書
10/21 八代嘉美(東京大学医科学研究所幹細胞治療研究分野)
「『適切な愛』~iPS細胞にひそむ"可能性"」推薦図書
10/28 ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン)
「愛と建築とタランチュラ」
11/04 巽孝之(コーディネーター)
「沼正三『家畜人ヤプー』に見るSMF共同体」
11/11 松村友視(慶應義塾大学文学部教授)
「モチーフとしての<性>―森鴎外「ヰタ・セクスアリス」をめぐって」
11/18 藤田苑子(慶應義塾大学文学部教授)
「「むかし」の人は早婚だった?」推薦図書
12/02 飯野由里子(東京大学先端科学技術研究センターバリアフリー分野特任教員)
「セクシュアリティと自己定義のポリティクス」
12/09 西村太良(慶應義塾大学文学部教授)
「サッポーのペルソナ」
12/16 宮坂敬造(コーディネーター)
「舞踏にみる愛とセクシャリティ
——慶大・アートセンター土方アーカイヴ映像資料から」
01/20 金田淳子(法政大学非常勤講師)
「やおい・ボーイズラブ文化とセクシュアリティ」推薦図書