2020年5月2日土曜日

2020年度「アナログ・アナクロ・アナロジー」春学期日程(予定)

春学期日程
*敬称略
*タイトル、参考文献、授業風景は随時更新

05/05 イントロダクション・自由課題
05/12 本間桃世(荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所所長)
05/19 加藤有佳織(慶應義塾大学文学部)
05/26 加藤有佳織(慶應義塾大学文学部)
06/02 加藤有佳織(慶應義塾大学文学部)
06/09 西田二郎(読売テレビ、未来のテレビを考える会代表)
06/16 直井里予(京都大学東南アジア地域研究研究所)
06/23 兎田幸司(慶應義塾大学文学部)
06/30 相馬千秋(立教大学)
07/07 佐伯栄一(作曲家)
07/14 佐川徹(慶應義塾大学文学部)
07/21 巽孝之(慶應義塾大学文学部)


概要
文学部の専攻をまたぎつつ、総合的な知の動員によって、一つのテーマの多様な側面や多次元性、あるいはアプローチの多種多彩さを受講者に提供する総合講座として、1994年以来設置されてきたものであり、文学部が提供する学問の面白さを存分に表現し、またアカデミズムとは異なる現場の知を提供するものとして、このシリーズは四半世紀におよぶ歴史をもち、もはや文学部総合講座の古典ともいえよう。この歴史と伝統を継承するのが、本総合講座である。

 標記のテーマは、アナログ:「デジタルではない」「時代遅れ」「ハイテクではない」、アナクロ:「反時代的」「非時代的」「時代遅れ」、アナロジー:「類推」「類比」「類似」「左記3つによる認識」などを意味し、人文社会科学の新たな道を模索する。
 現代人の生活や知的活動にとって、「デジタル」の技術や思考法による影響は非常に大きい。コンピューターをはじめとして、「○か×」「1か0」という切り方で分析したり思考(演算)していくことによって、極めて強力な文明生活の方法が確立された。しかし、「デジタル」は人間にとって可能な思考法の全てではない。「デジタル」は主語と述語の関係が「○か×」かで区別されていく世界であって、「なんとなく」「こんな感じ」で進めていく話はできない。「メタファー」による話もできない。すなわち、「類似」や「類推」にもとづいて行っていく知的営為は不可能なのである。しかし、むしろこの「デジタル思考」からこぼれ落ちるものこそ、人間あるいは生命にとってより根本的な「思考」である。本講座では、そういったものを「アナログ」「アナクロ」「アナロジー」の3語によって象徴し、「コンピューターにできない世界(あるいは逆に、コンピューターによるシミュレーションによってのみ把握可能な世界)」「現代文明の原理のさらに奥底にある世界」「“なんとなく” の類推や模倣によって学びが深まる世界」で仕事をしている方々を講師に招くことで、文学部にふさわしい学びを実現したいと考える。講師の専門ジャンルとしては、人類学、教育学、気象学、医学・生理学、自然観察、伝統芸能、芸術、スポーツ、調理、地域コミュニティーなどを想定している。
(2020年度 講義要綱 より)


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