科目名:自然と文明 I / II
開講年:2013
曜日・時限:火2
単位:2(半期)
キャンパス:三田
教室:123
担当教員名:宇沢美子/岡原正幸/巽孝之/大串尚代/川畑秀明
設置課程:学士課程
設置学部:文学部
授業科目の内容:
文学部の総合講座の新シリーズです。1994年度より開始されたオムニバス講義で、「前衛と伝統」「死と再生」「愛とセクシュアリティ」「情の技法」などがここ10年のテーマでした。
近代以降、「自然」へのまなざしはさまざまな形をとって、文学や芸術において表象されてきた。同時に近代においては、自然を中立的世界として社会とは切り離された領域として描いてきた経緯がある。しかしながら、『虚構の「近代」』(1991年)においてブルーノ・ラトゥールが指摘するとおり、近代において作り出された自然と文明・文化・社会を切り離す枠組みにこそ疑問が提示されるようになった。
本総合教育科目では、自然と人工、自然と芸術、自然と社会などの対立項が現代においてどのようにとらえられるのかを、様々な分野から切り込む一連の講義により、「自然と文明」について考察することを目的とする。
評価:期末試験を行います。ほかに、毎回、リアクションペーパーを講師宛に書いてもらいます。用紙はその都度授業内に配布します。
春学期講義日程(敬称略)
04/09:イントロダクション
04/16:①岡原正幸(社会学/コーディネーター)
「社会学における自然と文明」参考文献/講義写真
04/23:②安積遊歩(フェミニストセラピー)
「私の身体から見える自然そして文明 」参考文献/講義写真
05/07:③想田和弘(ドキュメンタリー作家)
「観察映画の方法論」参考文献/講義写真
05/14:④藤木健二(文学部/東洋史)
「近世イスタンブルの水と生活」参考文献/講義写真
05/21:⑤高橋良和(京都大学防災研究所)
「土木の理念と公共」参考文献/講義写真
05/28:⑥栗田信久(映像作家)
「地球環境の一部としての人間」参考番組/講義写真
06/04:休講/慶早戦
06/11:⑦徳久ウィリアム(ボイスパフォーマ)
「声と心と体と自然」参考文献/講義写真
06/18:⑧鷲見洋一(名誉教授/仏文)
「自然と文明における「贈与」」参考文献/講義写真
06/25:⑨武藤香織(東大医科学研究所)
「「医療倫理」に直面するということ」参考文献/講義写真
07/02:⑩内山純蔵(総合地球環境学研究所)
「「景観」を通して文明と環境問題を考える」参考文献/講義写真
07/09:⑪出口顯(島根大学/文化人類学)
「文化人類学が考える自然と文化の連続性 」参考文献/講義写真
07/16:総括
秋学期講義日程(敬称略)
09/24:①川畑秀明(心理学/コーディネーター)
「脳は美と愛の何について語り得るか」講義写真
10/01:②鎌田遵(亜細亜大学)
「アメリカ先住民の現在」参考文献/講義写真
10/08:③門林岳史(関西大学)
「「美」の観念における自然と文化」参考文献/講義写真
10/15:④東田雅博(金沢大学)
「中国の庭園美学とヨーロッパ文化 」参考文献/講義写真
10/22:⑤野谷文昭(東京大学名誉教授)
「自然と文明の表象——ラテンアメリカ映画と文学の場合」参考文献
10/29:⑥宮坂敬造(文学部人間科学)
「<未開と文明>観と、始原人、自然児、野生の自然のイメージ」参考文献/講義
写真
11/05:休講/慶早戦
11/12:⑦菊池誠(大阪大学/理論物理)参考文献/講義写真
「科学とニセ科学の受け取られかた」
11/26:⑧西澤直子(福澤研究センター)参考文献/講義写真
「文明男女の交際とフリーラブ 」
12/03:⑨水島希(東京大学)参考文献/講義写真
「リプロダクティブライツと科学技術——フェミニストにとって自然(文明)は
敵か?」
12/10:⑩小川剛生(文学部/国文学)参考文献/講義写真
「武蔵野と江戸」
12/17:⑪江下雅之(明治大学)講義写真
「アーカイブスづくりの実践」
12/24:⑫井本由紀(理工学部)参考文献/講義写真
「世界の中の日本研究:「オタク」は「日本研究」を救えるか」
01/07:総括